キラーコンテンツで競合他社と差異化を図る

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ポケモンGO風景

高齢者住宅新聞連載 村田裕之の「シニアビジネス相談室」第72回  

シニア向け会員制サービスの差異化方法として、今回はキラーコンテンツ型を取り上げます。これは、競合他社にないオンリーワンのコンテンツで会員制サービスの競争力を上げる方法です。

ポケモンGOはオンリーワンのキラーコンテンツ

この例として真っ先に挙げたいのは、スマホゲームの「ポケモンGO」です。これは2016年7月に登場した当初、爆発的ブームになり、その後急速に衰退したかに見えました。ところが、50代・60代を中心に今でも根強い人気が続いています。

18種類のポケモンが、それぞれに対して「こうかばつぐん」「こうかなし」などの相性があり、これを考慮してバトルをします。この組み合わせの面白さに加え、歩行を促すルールが健康意識の高い中高年に人気となっています。

「ポケモンGO」の元は、ゲーム専用機の「ポケモン」です。ポケモンの種類が第9世代まである超長寿商品で、完成度が高く、他社が真似できません。このためゲーム専用機の「ポケモン」が存在する限り、「ポケモンGO」もキラーコンテンツとなり続けます。

カーブスは女性専用フィットネスのデファクト・スタンダード

女性専用フィットネスのカーブスも事例の一つです。カーブスが市場に登場して以来、カーブスを真似したサーキットトレーニング型のフィットネスがいくつも出現しました。

しかし、どれも50店舗程度で頭打ちとなり、約2000店舗のカーブスとは大きな差がついています。これだけ差があると、事実上「女性だけの30分サーキットトレーニングと言えばカーブス」という市場認識になっており、独占型でなくても競合他社に大きく差異化できています。

R65不動産はオンリーワンのキラーコンテンツ

高齢者向け賃貸情報サイト「R65不動産」も事例の一つです。このサービスでは賃貸住宅を借りにくい高齢者(65歳以上)に特化して賃貸できる物件を仲介しています。高齢者へ貸し渋る業界習慣が根強く、競合社がほとんどいないため、今のところキラーコンテンツになっています。

潜在需要があるにも関わらず、供給者がいない市場分野でサービスを始めるとキラーコンテンツになりやすいと言えます。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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