「朝活」でコロナうつを解消する

ビジネス切り口別
朝活でセロトニンを増やしコロナうつを解消する

高齢者住宅新聞連載 村田裕之の「シニアビジネス相談室」第38回

コロナ禍で外出できず、コロナうつになる人が増えている

緊急事態宣言が解除されても、高齢者住宅や介護施設は依然厳しい入退室制限が続いています。外出が思うようにできない生活が続くとストレスとなり、この蓄積と先行き不安感で「コロナうつ」へと進行していく人が増えています。

こうした不安感をなくし、精神を安定させ、脳内に負の記憶が過剰に形成されるのを抑制するのが脳内に分泌される神経伝達物質「セロトニン」です。

うつ病に関わる脳内物質「セロトニン」とは?

セロトニン神経系は脳の視床下部という部位にセロトニンを放出して、睡眠と覚醒に関わっています。そのためセロトニン神経系の活性度が低下すると、視床下部に信号が行きにくくなり、寝起きが悪くなるなど睡眠障害の原因になります。

さらに、セロトニン活性が低下すると不安感が強くなり、うつ病の原因になります。コロナうつの原因は前述のストレスからくる不安感でセロトニン活性が低下するからです。

日常生活で脳内セロトニンを増やすには?

第一は「太陽の光を浴びる」ことです。光刺激が網膜から脳幹の縫線核という部位に伝わると、セロトニンの生合成が始まり、脳全体のセロトニン神経系を通じて脳が〝覚醒状態〟になります。

第二は「リズム運動」をすることです。これは「イチ、ニ、イチ、ニ」とリズミカルに運動をすることで、ウォーキング、よく噛んで食べること、ヨガなどの吐き出す呼吸が挙げられます。

「どうもコロナうつ気味で調子が悪いんだよ」という方は是非明日から、起床後太陽の光を浴びながら、リズミカルに30分歩き、その後シャワーを浴び、よく噛んで朝食をとることをお勧めします。

ちなみに、朝シャワーは活動モードへのスイッチです。自律神経の面では、寝ている間はリラックスの神経である副交感神経優位ですが、起きると活動の神経である交感神経が優位になります。

すると自然免疫の一つであるNK(ナチュラルキラー)細胞の活性が上がることもわかっています。この一連の「朝活」が日常生活で脳内にセロトニンを増やし、コロナうつを解消するのに有効です。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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