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電通が先週興味深い調査結果を発表した。
団塊世代の最年長者である1947年生まれの夫の77%が
2007年以降も引き続き働くことを選択するというのだ。
私はかねてから、2007年に団塊世代が60歳になっても一斉に離職せず、
2007年以降段階的に離職していくことを「2007年問題の誤解」として、
拙著「団塊・シニアビジネス 7つの発想転換」はじめ、
多くの雑誌や講演等で主張してきた。
実は、本年1月17日号の週刊エコノミストに寄稿した
『2007年問題再考 団塊世代「一斉離職」は本当か』のなかで
2007年以降の団塊世代の離職見込み人数を発表していた。
それによれば、07年から09年までに47年から49年生まれの人が
離職見込み人数は、144万2000人であった。
一方、47年から49年生まれの人の人数は、
総務省統計局の04年10月推計によると679万8000人なので、
この数値で割ると、離職する人の割合は21%となる。
これより、逆に継続して働く人の割合は100-21=79%となり、
電通の調査結果と極めて近い数値となっている。
このように団塊世代の約8割が働き続けるというのが実態のようだ。
しかも、75%の人が今いる会社で働くことを選択している。
つまり、6割近い人が今いる会社で働き続けるのである。
ここで、注意したいのは、今いる会社で働き続けるといっても、
大半は60歳でいったん定年退職し、再雇用で働き続けることだ。
従来、こうした形態で定年後も働き続ける人は存在した。
しかし、それは少数派だった。
一方、これからは定年後も再雇用で働き続ける人が多数派になる。
この点が従来との大きな違いだ。
再雇用で働き続ける人が多数派になると何が起きるのか。
最大の変化は、サラリーマンの多くが
「キャリア」から「リタイア」への移行期間を体験することである。
つまり、2007年は団塊世代の多くの人にとって
「リタイア・モラトリアム(猶予期間)」の始まりの年なのである。
この「リタイア・モラトリアム」では、働き続けながら、
自分周辺の同世代の多様なリタイア・パスを横目で眺めつつ、
自分のリタイア・パスをいろいろと考えられるようになる。
従来、サラリーマンの大半が退職寸前までキャリア生活でいたのが、
退職日から突然リタイア生活に突入させられた感があった。
こうした不連続な断層のようなリタイア・パスが、
もう少し緩やかな連続的なリタイア・パスへ変わっていく。
これは「キャリア」から「リタイア」への“ソフトランディング期間”ともいえる。
ただし、モラトリアムは永遠ではない。
次のステップが遅かれ早かれやってくることに何ら変わりはない。
商品・サービスの提供側には、ますます多様化するリタイア・パスを
支援する工夫が求められるだろう。
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●関連情報
団塊・シニアビジネス 7つの発想転換(ダイヤモンド社)
週刊エコノミスト 2006年1月17日号
2007年問題再考 団塊世代「一斉離職」は本当か
2007年問題の誤解
スマートシニア・ビジネスレビュー Vol.80
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