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最近、講演等で地方のいろいろな所に行き、
地元企業の経営者との意見交換を通じて
新たなビジネスを知る機会が多くなっています。
先日、松山でお会いした(株)三和食品の
今村社長からご紹介いただいた
「朝食宅配」は、その一つです。
サービス内容は、松山市とその周辺地域の
子育て世帯と高齢者世帯とをターゲットとし、
早朝5:00〜6:30に担当宅配員が各家庭に、
できたて朝食を宅配。
管理栄養士の栄養計算をベースにした
副菜3品のみ日替わりメニューで提供するもの。
高齢者世帯向けの宅配弁当サービスは、
かなり増えていますが、
朝食の副菜だけに絞ったサービスというのは、
初めて聞いたものでした。
女性の社会進出や夜型生活の人が増え、
朝食を作る時間が取れないのを理由に、
朝食を食べない人が増えています。
また、高齢者世帯でも朝食の宅配希望が
意外に多かったとのことから、
この事業化に踏み切ったとのことです。
管理栄養士が栄養バランスを考え、
毎日のメニューは日替わりで、
毎日飽きのこないおいしさがセールスポイント。
これを一食わずか350円で提供しながら、
事業として成立させているのが素晴らしい。
このビジネス成功の秘訣として、
@ 本業の惣菜業でのノウハウを核にしている
A 地元の新鮮で安価な素材をフルに活用している
B 宅配員として主婦を活用している
C 受発注業務へITをフルに活用している
ことが挙げられます。
特にAについては、
松山周辺の契約農家・自家菜園での
減農薬・有機肥料栽培の野菜を使用し、
高い安全性を確保しながら、
価格も低く抑えることが可能となっています。
また、Bでは利用者層とは逆の、
子育てが終了した主婦層を中心に
組織化してうまく運営しています。
私の興味を惹いたのは、
「自社の強み」と「地域の強み」を組み合わせて
事業化していることと、
このモデルは他の地域でも適用できそうなことです。
拙著「シニアビジネス」で取り上げた事例に
ミスターハンディマンというのがあります。
これはもともと地域の零細企業が開発したモデルを、
システム商品化のプロがてこ入れをして、
全米のチェーン店に仕上げたものでした。
今回の「朝食宅配」も、これを参考に
システム商品化を進めれば、
全国規模での事業展開の可能性があると思います。
シニアビジネスのシーズには
地域密着のものが多いのです。
これに地域の零細企業では不十分なシステム化、
資本、流通チャネル、PR・マーケティングなどの資源を
提供できる仕組みがあれば、
発展できる余地は大いにあります。
地域企業でビジネスシーズを生み、
全国ネットで商業化する、という
「地域と全国との協働スキーム」が
今後重要になっていくでしょう。
●関連記事
独り暮らしシニアの不便を解消「ミスターハンディマン」(先見経済 2004年1月号)
「シニアビジネス 多様性市場で成功する10の鉄則」(ダイヤモンド社)
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