「よい商品だと思うんですが、なかなか売れないんです」「これは絶対の自信作だったのですが、さっぱり売れませんでした。どうしてでしょうか」
商品開発の担当者から、こんな相談を受けることが多い。 ところが、この「よい商品」というのが曲者なのだ。 よく聞いてみると、誰にとって、どういう点で「よい商品」なのかが結構あいまいで、商品開発した担当者が、勝手に「よい商品」だと思いこんでいる場合が多い。
その一方で、確かに商品の品質やデザインは素晴らしいのだが、他のいろいろな理由で思うように売れない場合もある。こうした商品の場合、商品そのものより、商品の売り方、つまり「商品営業」の方法に何らかの課題があり、壁に突き当たっている。
シニア市場を対象としたビジネスでよく見られるのは、次の3つである。
こうした課題の根本原因は、商品・サービスの「提供者」と「利用者=顧客」とのやり取りにおけるミスマッチである。正確にいうと、当該商品・サービスに関する提供者と利用者との「メディア」「流通チャネル」「商品イメージ」のミスマッチの総和なのだ。
したがって、このようなミスマッチを何らかの方法で低減することで、このミスマッチに起因する商品営業の壁を越えることが可能となる。そうした方法をすでに団塊・シニア市場において実践している例がいくつかある。