見込み客には商品を売るな - 「商品」から「商品体験」へ

せっかく確保した見込み客が
実際の顧客にならない

膨大な顧客データベースを保有して、そのなかに相当数のシニア顧客が存在する企業は少なくない。 たとえば、銀行やクレジットカード会社が保有する顧客データベースは、数百万人に達する。また、旅行会社の顧客リストには、これまでその旅行会社が主催した旅行に参加した何十万人というリストが残っている。あるいは、会員制リゾートクラブには、広告を打つたびに問い合わせや資料請求をしてきた何千人のリストがある。

ところが、こうした顧客データベースには、氏名と若干のデータが登録されているだけで、実際の顧客になっていない「見込み客」にとどまっている例が多い。 どうすれば、こうした見込み客が実際の顧客になってくれるのだろうか。

1杯1セントのコーヒーが
5ドルにまで上がるのはなぜか?

B・J・パインⅡとJ・H・ギルモアは、著書The Experience Economy(『〔新訳〕経験経済』ダイヤモンド社)において、顧客にとっての「エクスペリエンス(経験・体験)」という新たな経済価値を提唱した。この考えによると、顧客にとっての価値は、1)コモディティ、2)製品、3)サービス、4)エクスペリエンスの順に高くなる。

たとえば、コーヒー1杯の価格は、コーヒー豆というコモディティの場合、カップ1杯に換算すると1~2セントにしかならない。それを加工業者が豆を挽いてパッケージングし、製品としてスーパーで売るときには、カップ1杯に換算すると、5~25セントで売れる。さらに、その豆を使って淹れたコーヒーがごく普通のレストランや街角の喫茶店やバーで提供されるときには、1杯につき50セント~1ドルとなる。

しかし、同じコーヒーでも五つ星の高級レストランやエスプレッソ・バーだと、顧客は一杯につき2~5ドル払う。注文するのも淹れるのも飲むのも、すべて心ときめく雰囲気や舞台のセットのような空間の中で行われるからだ(『〔新訳〕経験経済』ダイヤモンド社より)。

「商品」ではなく「商品体験」を売る

現代はモノ余りの時代であり、すぐに競合商品が互いに真似しあい、似たような仕様になる。そして、商品差別化の猶予時間がどんどん短くなり、その結果、最終的には価格競争になり、体力勝負に陥ってしまう。そうした商品はすぐにコモディティ化し、激しい価格競争にさらされることになる。

こうした競争から脱却するための1つの手段が「エクスペリエンス」という経済価値を中心に据えた「エクスペリエンス・ビジネス」なのだ。『〔新訳〕経験経済』でも述べられているとおり、アメリカや日本のような経済成熟国では、さまざまな体験機会を顧客に提供することで顧客にとっての価値を高める例が増えている。

団塊・シニア世代向けにも、すでにエクスペリエンス・ビジネスの例は多く存在する。

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