『シルバー産業新聞』
      社会変化が生み出す新事業

 
高齢生活者のための「コンシェルジュ」
 
  2004年9月10号 第6回
村田裕之
 

いま、日本では有料老人ホームの建設が目白押しだ。一方で、子供の世話にはなりたくないが、施設で暮らすのも嫌だという人も依然多い。

ある調査によれば高齢者の七割が該当する。実は、この傾向はシニア向け住宅産業が発達しているアメリカでも同じだ。AARPの調査によると、アメリカ人の四五歳以上の八三パーセントが、可能な限り長く自宅に住み続けたいと思っている。

だが、年老いて一人暮らしになった時、どうやって日々の生活をおくり、いざという時に備えられるか、不安は大きい。

このような高齢者の潜在需要をすくい取って、その地域で必要なサービスを提供し、注目を浴びているのが、「ビーコンヒル・ビレッジ(Beacon Hill Village)」という組織だ。ビーコンヒルは、マサチューセッツ州ボストンの市街地にある高級住宅街。ヨーロッパ風の美しい街並みが有名で、民主党大統領候補のケリー氏の自宅もある。

(中略)

日本では都市部を中心に、高層マンションが建設され、老後の生活を見据えた多くの中高年者が移り住んでいる。しかし、このような高層マンションの林立は、古くからある街並を損ねるため、周辺住民とのトラブルも少なくない。歴史的価値のある美しい都市景観を損ねることなく、高齢化する住民がいきいきと生活できるための仕組みは、今後日本でも間違いなく求められていくだろう。

(本文より抜粋)

 

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