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米国マサチューセッツ州ニーダム市にヴァイタ・ニードル社という会社がある。この会社ではステンレス製のニードル(針)と呼ばれる特殊部品を製造しており、最近はバイオ企業からの引き合いが多い。
実はこの会社の三五人の従業員の平均年齢は、七三歳。
だが、注目を浴びているのは、単に高齢者主体の職場ということではない。同社で製造するニードルの品質が極めて高く、価格も妥当で、納期も厳格なことから業界での評価が高く、競争力をもった優良企業だからだ。
ヴァイタ・ニードル社の従業員は、皆手先が器用で作業が正確なため、製品品質が高く、製造損失が非常に少ない。また、勤務態度も極めて真面目で勤勉であり、人格も優れた人が多い。ほとんど腕利きの職人集団だ。
(中略)
時代の先を読み、身近な素材を活用して、高付加価値で売れると思うものを商品化する。
そして、高齢者の潜在能力をひきだすいろいろな工夫を凝らし、妥当な価格で製造する。このような才覚をもつ起業家「エイジング・アントレプレナー」の層が厚くなることこそが、生きがいと高い生産性とを両立した高齢者の就労機会を増やすことになる。
政府は、血税を一律にばら撒くようなことはせず、このようなやる気と才覚のある起業家が、事業を進めやすい環境整備にこそ注力すべきであろう。
(本文より抜粋)
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