退職団塊世代が生活を楽しむ。そんな視点の街づくりが必要だ
 
  2005年6月号 第21回
村田裕之

コロラド州ボルダーといえば、日本では近年、有森裕子や高橋尚子などの女子マラソン選手がキャンプをする所として有名になったが、一般の日本人にはまだなじみが薄いだろう。 だが、ボルダーは、二〇〇一年に発売され、ベストセラーとなったウォーレン・ブランドの「Retire in Style」に、米国内で引退後に住むのに最も適した場所として挙げられている。また、世界最大の高齢者NPO、AARPが発行する雑誌でも、退職者が住むのにベストの街の一つとして選ばれている。

(中略)

従来の「老後」のライフスタイルの典型的なイメージは、社会から「引退」し、世俗を離れて悠々自適で余生を送るというものであった。

だが、前述のとおり、アメリカでも日本でも自分が高齢者だと思っていない「高年齢者」が増えている。そして、この高齢者意識が薄い人たちは、「老後」のライフスタイルに対する考え方も従来と異なるのである。

日本でも、二〇〇七年問題といわれるように、まもなく団塊世代の大量定年が現実化する。団塊世代が退職後の生活を楽しみやすいという視点で、地方都市を中心に、新しい街つくりを進めたら、東京一極集中も回避でき、面白いだろう。

(本文より抜粋)

 

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