ペット保有者が増えている。企むことなく、物言わぬペットの無邪気な仕草に癒されることは多い。
最近では子供の巣立ちや家族との別離をきっかけに新たにペットを飼う人も増えている。
だが、可愛いペットも飼い始めると、いろいろと手間がかかるもの。特に洗浄や身だしなみの手入れは衛生面から欠かせない。
しかし、忙しい現代人は、そのための時間が不足する場合も多い。都心のペットショップでは、専用の美容室を備え、身だしなみサービスを提供する所も増えている。しかし、問題はそこまでペットを連れていくのに大変な手間がかかることだ。
日本のペット関連市場は一兆円程度といわれている。これに対し、アメリカのペット関連市場は三百億ドル(約三兆七千五百億円)と日本の四倍近い巨大市場だ。また、アメリカでは全世帯の三九%、四千万世帯が犬を飼っており、ペット保有者は、
世帯当り年間四六〇ドル(約五万七千五百円)をペットのために支出している。
このようなペット産業先進国アメリカでは、
日本にないペット向けのサービスも多い。
そのなかで、近年成長著しいのが、
ペット向けの出張グルーミング(身だしなみを整える)サービスで
唯一の全米チェーン「オージー・ペット・モバイル(APM)」だ。
(中略)
ペットに興味がない人には、このような傾向が、
動物に対する偏った溺愛だと思う人もいるかもしれない。
だが、ここで注目すべきは、時代の流れが、
ますますペットを「擬似家族化」する方向にあることだ。
そして、ペットが単なる「動物」ではなく、
「家族」の一員に近づくことが、新たな需要を生みだすことだ。
APMは、その先鋭的な例である。
(本文より抜粋)
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