日本でフィットネス産業というと、いわゆる会員制フィットネスクラブの業界を指すことが多いようだ。
だが、マクミラン英英辞典によれば、フィットネス(fitness)の意味は、the state of being physically
healthy and strong、つまり「肉体的に健康で丈夫である状態」のことをいう。
したがって、フィットネス産業とは、本来、「肉体的に健康で丈夫である状態を維持・支援する産業」と解釈できる。これより、フィットネス産業というものを、既存のフィットネスクラブ業の形態にとらわれない見方をするのが妥当であり、ビジネスとしての可能性も広がる。
実は、このような方向性の萌芽は、フィットネスクラブのなかにも、異なる商品・サービスとのコンバージェンスという形態で、すでに見られる。フィットネスクラブにおいて見られる商品機能のコンバージェンスの例は、次のとおりである。
(中略)
本連載第1回で述べたように、コンバージェンス型商品は、すべて商品提供者による差別化の営みの結果である。そして、この営みが起こるのは、ますます多様化・深化する顧客ニーズへの対応が求められているに他ならない。
フィットネスクラブ周辺でこれまで起きているコンバージェンス型商品の動きは、この顧客ニーズの反映である。 その一方で、一見、コンバージェンス型商品に見えるが、よく見ると互いに脈絡のない商品・サービスがてんこ盛りのようにあるだけで、客の入りが少ないサービス施設が時々ある。筆者は、このような形態を「幕の内弁当型商品」と呼んでいる。つまり、いろいろなおかずが並んでいるが、それらのおかず同士に何ら相乗効果がないものである。
コンバージェンス型商品の大きな特徴は、多くの機能が、一箇所あるいは一つの製品に集中することである。だが、もっと重要なことは、コンバージェンスによってできた商品は、単に以前の機能を併せ持つだけでなく、それまでにない「新しい性質」を持つようになることだ。それが、フィットネス産業を、「従来のフィットネスクラブ業」から、「肉体的に健康で丈夫である状態を維持・支援する産業」へと進化させるのである。
(本文より抜粋)
全文は綜合ユニコム 月刊レジャー産業資料2004年6月号をご覧ください
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