都市部での居住志向が強まるシニア世代
 
  2002年8月号 第2回
村田裕之
なぜ、近居が増えているのか?
 
近居が増えているのは、
まず親側の理由が大きい。
それは万一の時に頼れる家族が
すぐそばにいることを望んでいることだ。

同居の場合、嫁・姑間あるいは世代間で価値観や嗜好が違うことから、 いさかいが起きるなど
互いにストレスが溜まりやすい。

しかし、近居だと日常生活を干渉しあう機会が減りつつ、 それぞれが適度な距離をとりながら 互いを支えあうことができる。
さらに子供や孫の顔を頻繁に見ることもできる。

一方、子供の側にもメリットが多い。

一つは、他人のベビーシッターではない気心の知れた育児の助人が得られること。
もう一つは、住宅や生活の費用などの経済的な援助を親から受けやすいことだ。

こうした近居需要に応じて、制度上のサポートも増えている。
神戸市や横浜市などの地方自治体は同一市町村に60歳以上の親と住む子供を対象に
「近居融資」を設け、近居を促している。

このように、将来、自立的な生活が困難になった時のことを想定し、
・極力自立的に生活しやすい都市部に移住する、
・子供世帯と近居し、もしもの時に備える、
というのが自分の子供や親族に頼れる場合のシニアの居住形態の方向である。
 

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