『保険毎日新聞』  
         保険業とジェロントロジーとの接点
             

 

シニア住宅を進化させるジェロントロジスト 入居者“生きがい提供機能”求める

 
 

2007年6月22日号 保険毎日新聞 連載第10回

プロフェッショナル・アイ「保険業とジェロントロジーとの接点」
 
 

米国では国による介護保険がない。また、核家族が一般的で老親を子どもが介護するという例も少ない。このため、要介護状態になった時の備えとして、@民間企業による長期介護保険に加入する、ACCRC(継続ケア付シニア住宅)に入居する―という選択肢がある。

CCRCの特徴は、元気なうちに高額な入居金を支払って入居し、いざ介助や専門的な介護が必要になった時も、追加費用をほとんど払うことなく、その施設で継続してケアが受けられることだ。お分かりのように、これは一種の保険商品のようなものである。

(中略)

フロリダ州タンパのそばのリゾート地サラソタにある「グレンリッジ・パーマー・ランチ」は、進化形CCRCの一つだ。これは、これまでのCCRCと異なるコンセプトでつくられた全米初の「ライフ・フルフィリング・コミュニティ」だ。フルフィリング(fullfilling)とは「充実した、充足した」の意味である。

(中略)

以上のようにグレンリッジの施設・サービス内容は、もはやCCRCをはるかに超えたものになっている。

従来CCRCに求められたのは、健康状態が変わっても金銭的な負担が増えることなく継続的にケアを受けられること、つまり「保険機能」が主だった。だが、グレンリッジが提供しているのは、保険機能に加えて「生きがい提供機能」である。こうしたコンセプトが生まれてきた背景は、端的に言えば入居者である高齢者のニーズが変わってきたことにある。

(本文より抜粋)


 

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