『保険毎日新聞』  
         保険業とジェロントロジーとの接点
             

 

ジェロントロジーの本質は現場の知恵の体系化

 
 

2007年1月26日号 保険毎日新聞 連載第5回

プロフェッショナル・アイ「保険業とジェロントロジーとの接点」
 
 

今回取り上げるのは、潟_スキンが提供している「ホームインステッド・シニアケア」というサービスである。このサービスは主に高齢者を対象に、在宅で医療・看護以外のケアサービスを提供するもの。もともとは米国のホームインステッド・シニアケア社が1994年に始めたサービスだ。2000年に日本でのフランチャイズ契約を交わしたダスキンが全国展開を始め、06年12月現在で全国に125店舗展開している。

(中略)

こうした経験のある主婦をプロのケアスタッフにする仕組みを持っているのがホームインステッドの強みだ。その強みの源泉は、在宅ケアの豊富な実績とそれを体系化したGRAD(Growth Through Reading And Development)と呼ばれるサービスガイドブックにある。実は、このGRADは、コミュニケーション、フラストレーション、ストレス、安全、虐待など高齢者のケアに必要な11の項目から構成されている。そこでは、ケアスタッフがケアの現場で遭遇するさまざまな場面で、どのように処するべきか、どのようにしてはいけないか、などの要点を分かりやすく解説してある。

(中略)

ホームインステッド社では、高齢者向けのサービス現場で得られた体験を言語化して共有できる知識の形に変え、その知識の積み重ねを体系化しているのである。こうして体系化されたものは、結果として学者がジェロントロジーと呼んでいる学問体系に限りなく近いのである。

(中略)

筆者は従来一貫して、ジェロントロジーは「学者のための学問」ではなく、「社会のための実学」であるべきで、現場で得られた実用的な知見を反映して、生きた実学にするのが日本のジェロントロジーの存在意義であると主張している。その理由はもう、お分かりいただけるであろう。

(本文より抜粋)


 

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