『保険毎日新聞』  
         保険業とジェロントロジーとの接点
             

 

ハートフォードにみるジェロントロジーの役割

 
 

2006年12月15日号 保険毎日新聞 連載第4回

プロフェッショナル・アイ「保険業とジェロントロジーとの接点」
 
 

ハートフォードでは、コーポレート・ジェロントロジーという部署が中心となり、マサチューセッツエ科大学などとの共同で「アルツハイマー病・認知症と車の運転に関するガイド」(写真 上が表紙)を作成している。

(中略)

例えば、「認知症ドライバーで要注意の兆候」という項目では、「信号無視」「道路選択のトラブル」「誤った車線への突入」など19項目のチェックリストがあり、そうした兆候がいつ、何回、どの程度見られたかを記録できるようになっている。

また、特筆すべきなのは「運転に関する家族との同意書」が含まれていることだ。内容は、もし、本人が車を運転するのが妥当でない時期が来たら、自分は車の運転をやめる、家族は本人の運転を禁止するための必要な措置をとってもらうことに同意するもの。契約社会・米国らしい仕組みに思えるが、実はこの同意書には法的な拘束力はない。これにサインすることをきっかけとして家族間の対話が深まることが大切なのだという。

(中略)

コーポレート・ジェロントロジーでは、前掲のガイド作成以外にも加齢と運転との関係についてさまざまな研究を進めている。こうした研究により、その人の年齢ではなく、生理的・心理的状態に応じてとるべき具体的な運転スタイルを根拠とともに示すことができる。この根拠づくりのために、ジェロントロジーの知恵が役に立っているのである。そして、企業としてのこうした取り組みが顧客からの信頼を獲得するとともに安易な保険の解約を防ぐことにもつながっている。

(本文より抜粋)


 

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