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退職を迎えた男性や子育てが一段落した女性が旅行市場の牽引役となっているのは、周知の事実である。多くの調査によれば、退職後、最初にやりたいことの筆頭が旅行である。とくに多いのは、現役サラリーマン時代にはなかなか実現できなかった一週間以上の海外旅行だ。
(中略)
しかし、もっと大きな阻害要因は、「何のために」異国に長期滞在するのかという目的の欠如である。旅行代理店などが提案するロングステイは、国内・海外を問わず、「長期滞在自体」を目的にしている。だが、長期滞在は実は手段である。むしろ、参加者個人にとって何のために長期滞在するのかという「明確な目的と目標」こそが必要なのだ。筆者はこれを「パーソナル・ミッション」と呼んでいる。
(中略)
退職を迎えた団塊世代には、何かやりたいのだが、それが何なのかが自分のなかではっきりしていない人が意外に多い。だから、後半生における自分の目標・使命を考える「きっかけ」を提供してくれる旅行なら、多少、価格が高くても参加したくなるのである。
(本文より抜粋) |