大学と結びついたシニア住宅が生みだすもの
 
  2006年10月号 第34回
村田裕之

米国で、従来の老人ホームのイメージを大きく変える動きが起きている。それは、「カレッジリンク型」と呼ばれる大学と結びついた老人ホームだ。その一つが、マサチューセッツ州ニュートン市にある「ラッセル・ビレッジ」。併設する大学、ラッセル・カレッジの敷地内にある。

(中略)

こうした動きを見て、米国は日本と市場環境が違うから容易に実現できたと思うなら、それは誤りだ。老人ホーム運営の厳しい現実のなかで、斬新なアイデアを否定するのは国を問わずたやすいからだ。だが、時代の先を読み、果敢に挑戦する先駆者には共通点がある。それは、つねに顧客に接し、顧客が何を求めているのかを学ぼうとする謙虚な姿勢だ。
豊かな現代に生きるシニアは、単に食べて、介護されて、寝るだけの生活では満足できない。人間にとっての最も知的な楽しみ、それは「学び」だ。カレッジリンク型は、あくまで顧客本位の商品なのである。

(本文より抜粋)

 

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