無料電話のビジネスモデルに学ぶもの
 
  2006年3月号 第27回
村田裕之

昨年、オークション大手のイーベイが、あるソフトの将来性に目をつけた買収した会社がある。その名は、スカイプ・テクノロジーズ。ルクセンブルグにあるという小さな会社が開発したスカイプ(Skype)というIP電話のソフトが世界中の通信事業者から注目されているからだ。

その理由は、オンライン状態のパソコンでこのソフトを使うことで、世界中無料で電話ができるからだ。一日当りの利用者数は、06年1月現在で500万人弱だが、ソフトがダウンロードされた数は、2億4千万を超えるので、潜在利用者は膨大だ。

これだけの利用者がいるのは、料金、音質、機能の三点でこれまでのIP電話サービスやIP電話ソフトと一線を画しているからである。

(中略)

こうした商品・サービスは有料だが、既存のものに比べて割安なため、利用者は多い。実はこれが収益源となっている。

スカイプ社は、これらの商品・サービスを提供するCreative, D-Link, IPEVO, Kodak, Panasonic, といった大手メーカーとの提携を「パートナー・エコシステム(生態系)」と呼んで進めている。 誰もが使いたくなるようなコアサービスを無料で提供し、利用者を集める。そして、コアサービスを利用すると需要が喚起されるような周辺商品・サービスを投入し、収益を上げている。 商品・サービスを「生態系の視点」で見つめなおすとビジネスアイデアが湧き出てくる。

(本文より抜粋)

 

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