人が気持ちよくお金を落とすビジネスの構造
 
  2006年1月号 第25回
村田裕之

ここで取り上げた屋外エンターテインメントや大規模美術館の共通点は、一人の「来店客」が落とすお金が、次の理由から、その店の入場料の何倍にもなることだ。

第一の理由は、屋外エンターテインメントや大規模美術館自体を「外部環境から孤立」させていること。これは、外部から孤立したホテルの中だと飲料などが多少高くても買ってしまうのと似ている。

第二の理由は、来店者がその店にいる「滞在時間」が長いこと。店でのトータルな滞在時間が長くなると、人は何かを消費したくなる。すると、たとえ入場料収入での収益が少ないとしても、来店者が買い物をする個々の場面を「連結」して見ると、かなりの収益になっている。

第三の理由は、一つの消費行動が、次の消費行動の意欲を喚起するような商品・サービスの体系になっていること。これは一一月号で述べた。

このように「外部から孤立した空間」で「滞在時間が長くなる仕掛け」をつくり、「消費意欲が連続的に喚起される商品・サービス」を組み合わせると、人は自然に気持ちよくお金を落とすようになる。

(本文より抜粋)

 

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