体験学習型旅行に見る売れる商品のつくりかた
 
  2005年7月号 第18回
村田裕之

マサチューセッツ州ボストンに本部をおくエルダーホステル(Elderhostel)は、五五歳以上の人を対象とした体験学習型旅行を提供しているユニークなNPOだ。

NPOとはいえ、年間一万種類のプログラムを運営し、全世界で二〇万人以上が参加、年間売上二〇〇億円、従業員二五〇人の「大企業」である。

(中略)

興味深いのは、この世話役の大半が、もともとエルダーホステルの参加者であることだ。この世話役が各々プログラム運営の詳細企画を担当することになっている。

この仕組みにより、参加者の好みとプログラムとが必然的に一致することになる。つまり、顧客が欲しいものを顧客自身が商品にしているのである。

一方、目を日本に転じると、「中高年向け商品」や「団塊ジュニア向け商品」などのターゲット層を強調した商品が数多く市場に出回っているが、本当に売れているものは数少ない。

その理由は、商品の質がターゲット顧客の求める水準に達していなかったり、「ターゲット層はこう」と決め付けた商品になっていたりする場合が多いためだ。つまり、顧客の好みと提供される商品とが一致していないのである。

(本文より抜粋)

 

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