急増するNPO 参加者に求められるもの
 
  2004年4月号 第4回
村田裕之

NPOが急増している。

一九九八年の特定非営利活動促進法(NPO法)の制定以降、NPOの数は二〇〇三年一二月現在で一四〇〇を超えた。

この急増の背景は、市民の自発的な参加による社会問題解決への意識の高まりにあるといってよい。

その一方で、退職サラリーマンが会社に代わる新たな居場所が欲しいため、あるいは行政からの委託を受けやすくするために設立する場合も少なくない。

市民に開かれている組織というNPOの性質を逆手にとって、暴力団などの反社会的勢力が関与する問題も増えている。

これに対し、NPO活動の長い歴史をもつアメリカでは、「非営利組織」と訳される組織体の実態は、日本語からイメージされるものと大きく異なる。

アメリカのNPOの大半が、501(c)(3)と呼ばれる法律に従って登記された法人、つまり「企業」だ。企業を存続させるためには「利益」が絶対必要だ。この点は営利企業も非営利企業も同じである。両者での違いは、その利益がいったい「誰にとっての、どんな利益なのか」である。

(中略)

非営利組織という日本語のイメージから「NPOは利益を上げてはいけないボランティア団体で赤字は当たり前」と思っているとすれば、誤りだ。

日本のNPOは、経営の透明性と共に、利益を出すことに厳格でなければいけない。

なぜなら、その使命を達成することが、NPO設立の根本理由であり、その達成のためには利益が不可欠だからだ。

日本のNPOが真に社会から尊敬される存在になるには、経営者・参加者の双方に「企業経営に参加する」という感覚が何よりも求められる。

(本文より抜粋)

 

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